絵手紙いいNetマガジン-20号 『鯉のぼり』

鯉のぼり

菖蒲は葉や根茎に精油を含み、芳香も強く、
古くから端午の節句には菖蒲の葉を風呂に入れて入浴する習慣があった。

これは菖蒲湯が体をあたため、腺病質に効き目があるところから、
こどもの健康を願ってうまれた習慣で、端午の節句は「菖蒲の節句」とも
よばれていた。

やがて江戸時代になると、武家では菖蒲と「尚武」を結びつけて、男児の
立身出世・武運長久を祈る年中行事になり、
この日、武士の家庭では虫干しを兼ねて奥座敷には先祖伝来の鎧や兜を、
玄関には旗指物(幟)を飾って、家長が子供たちに訓示をたれたらしい。

一方、財力はあるけれど権威のない商人の家では、
豪華な武具の模造品を作らせ、幟の代わりに五色の吹き流しを美々しく
飾ったそうだ。
やがてこの吹き流しに「竜門」(黄河の急流にある竜門とよばれる滝を
多くの魚が登ろうとしたが、鯉だけが登りきり、竜になることが
できたという中国の故事)にちなんで鯉の絵をかくようになったとか。

青空をゆうゆうと泳いでいる鯉のぼりにも、
実はこどもの立身出世を願う親の思惑が満ち満ちているのである。


(ご感想がありましたら「etegami_kousui@yahoo.co.jpまでお寄せください。)

いいネットホームへ戻る